今日は、花ちゃんを探す日。
さて、花ちゃんはいったいどこにいるのだろう。
会ってくれるかな。
そんな想いでドアチャイムを鳴らし
いつものお母さんのお出迎えに
「今日はいつも通り2階にいますか」と
いつもは確認しないような言葉をかけて
お母さんが 「はい、います」 と 何か進展があることを期待してか
ちょっぴり微笑みながら答えた。
「では、早速2階に行って今日は部屋を探させていただきますね」と
早速
「花ちゃん、こんにちは。
今日は花ちゃんを探すね。
まずは、花ちゃんの部屋から・・・いるかな?」
ここで
もし
ドアにカギがかかっていたら・・・
やっぱり今回も会いたくないっていう意思表示だな・・・
そう思って
ドアノブに手をかけたら
なんと開いた!
「花ちゃん、いる?」
花ちゃんの部屋はやっぱり網戸からの風にカーテンが揺れているだけだった。
「あれ? 花ちゃんいないね。
どこかな ん? クローゼットの中かな? 開けるよ」
とちょっと小声で言いながらクローゼットの扉をそっと開けた。
いなかった。
「花ちゃん、いないね。
じゃぁ弟くんの部屋かな~」と
花ちゃん聞こえるように話しながら移動した。
「花ちゃん」と
弟くんの部屋のドアを開けて
クローゼットも開けたけど
やっぱりいなかった。
「あれ~? やっぱりいないね。今度はお父さんとお母さんの部屋かな~」
と言いながら移動して
「花ちゃん。
あれ? ここにもいないね。
もしかしてベランダ?」
ベランダを確認しながら
「ん~~~ここにもいないかぁ~。
花ちゃんはいったいどこかなぁ~」
残すところは2階のトイレだった。
もう、ここしかない。
ここでトイレのドアにカギがかかっていたら「会いたくない!」の信号だ。
To be continued
ーMISAー