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花ちゃんとの出会い②

今日もまた
まだ見ぬ2階の花ちゃんに向かって挨拶をした。

「花ちゃん、こんにちは。来たよ」

そして、お母さんと1時間話をして

「花ちゃん、また来週くるからね。またね」と言って。



こうして
かれこれ3ヶ月が過ぎようとしていたある日の帰り際

「お母さん、来週は2階に上がってもいいですか?」と尋ねた。

お母さんは

「はい、是非おねがいします。花子は部屋にいると思います」

「では、花ちゃんの部屋に行かせていただきますね」

と。




花ちゃんは、この3ヶ月間、きっとこう思ったに違いない。

『あの人は、毎週水曜日の1時にやってきて2時に帰っていく』
『なぁんだ、お母さんと話して帰っていくだけだ』
『あ〜よかった』

と。



”そうは問屋が卸さない” とはこのこと。



まだ見ぬ花ちゃんのいる2階に向かって帰り際に

「花ちゃん、来週は2階に上がるね。それじゃ、また来週!」

とサラリと予告して帰った。
この予告が大事なポイントなんですね。


さて、このときの花ちゃんの心情は如何なるものか。


カウンセラーの家庭訪問は
ひたすら信頼関係に向かって
ひとつずつ ひとつずつ 丁寧に積み重ねて

そして
少しずつ 少しずつ 距離を縮めていって

その場の空気感や心の温度感から
タイミングを見計らって
安全な人からちょっと刺激的な人に変わっていく

でも
あくまでも主人公は花ちゃんであることを忘れず
花ちゃんを尊重して寄り添っていくのです。



さて、来週はいよいよ花ちゃんとご対面会できるでしょうか。


To be continued 

ーMISAー