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太郎くんの分かれ道①

保育所保育指針何度となく出てくる「心身ともに健やかに」という言葉

「心」と「身」はつながっていて
「ともに」は両方、一緒、という意味だから

「心身ともに」といったら「心も身(体)も両方」、「心も身(体)も一緒」という意味になりますね。



「心」は、心理的なもの、精神的な部分を表して

「身」は、身体的なもの、肉体的な部分を表していますね。




「病は気から」という言葉もありますね。
故事ことわざ辞典には
『心配事や不愉快なことがあったりすると
 病気になりやすかったり、病が重くなったりするもの。
 気持ちは明るくもち、無益な心配はしないほうが
 病気にかかりにくかったり、病気が治りやすかったりする』
と意味が書かれていて


もっとも興味深かったことは


類義語に

百病はきから起こる / 万の病は心から / 気は病の元 / 病は気で勝つ / 心配は身の毒 / 心配は寿命の毒

がありました。


何が興味深いかというと

「心身ともに健やかに」

の「心身」は「心」が先であることが妙に納得したからです。



検索を深めていくと

「心身」は「身心」どちらでも良いということなのです。

それでも世の中、一般的には「心身」が通っていますね。



ここで
「太郎くんの分かれ道」について考えてみましょう。

太郎くんが走っていて転びました。
太郎くんはいつもならサッと立ち上がって、また遊び始めます。
今日は、地面に倒れたまま起き上がらずにいました。

保育士が寄ってきて

「あれ〜太郎くん、今日は赤ちゃんかな〜?」

と言いました。

太郎くんは、「赤ちゃん」と言われて嫌だったのか ”泣きべそ” になったのです。

保育士はすかさず

「あれ!!
 太郎くん、泣かないよ。
 男の子は強いから泣かないよ」

と追い討ちをかけるように言ったのです。

太郎くんは、泣きべそのまま立ち上がって
腕で目をこすっているときに

保育士が最後のシメのように

「泣かないで偉い!!」

と言ったのです。



みなさん、根性論の保育していませんか?



さて
太郎くんの「心身」は健やかに育ったでしょうか?

実は、ここが太郎くんの分かれ道なのです。




「子どもの最善の保育」と「心身ともに健やかに」と「病は気から」


の兼ね合いを持って
はてさて、どんな言葉かけが良かったのでしょうか?


太郎くんにとってどんな分かれ道だったのでしょう。


To be continued


ーMISAー